true tears 5話

 「おせっかいな男の子ってバカみたい」


 これ、13話でちゃんと収拾つくんでしょうか…。

 前回のラストを今回の最初に持ってくるという重層表現は、今回ではなく、また、その他でも歯抜けな表現が目立ちます。


 今回の乃絵はひたすら神経質でしたね。人工物の赤に対する嫌悪。*1そして、その人工物を地べたや比呂美に与えるという嫌らしさ。どこまでも雷轟丸と地べたの扱いの差は変わらないようです。

 眞一郎についてはまだ不定な評価のようですが、「男と女は一緒にご飯を食うもんじゃない」(というニュアンス)という眞一郎の苦し紛れの台詞を真に受ける点から彼をある程度の存在として認識しているようです。しかし、凡人の僕からしてみれば、眞一郎の評価を不定なままにしている彼女はどこまで「本気」なのだろう?と思ってしまいます。その思考の構造の違いもまた作者の意図したものなのかもしれません。

 また、絵本パート、どうも例の死亡フラグが折られなければ、眞一郎は彼女の記述者という事に落ち着く感じがします。こうなると、後半どれくらい詰まった展開になるのかなと。個人的には現在展開されているような、うん角関係のドロドロなどあんまり見たくないので歓迎なんですが。



 んで、比呂美パート。いちいち細かいです。

 今回で蛍川の4番発言はほぼあてつけである事が判明しましたが、例のロード部分の意図がまだ僕にはわかりません。何故そこで不自然とも言える表現を行ったのか。不気味ですね。単に尺の都合かもしれませんが。


 わからなくなってきたのが、彼女の眞一郎への気持ちです。気があるのかどうかすらわからない。一応意識の対象ではあるんだろうけど、彼女は眞一郎に対して障壁を作っているようにも見えます。

 眞一郎が彼女の部屋に入るとき、彼女はすぐにドアを閉められるようにノブを持ちっぱなしで話しています。と書いたけど、これはちょっと穿ちすぎかな。
 現在では眞一郎への気持ち云々というより、親御さんの関係に対するもやもやの方が大きいんじゃないんでしょうか。そこで自爆している部分(蛍川発言)について眞一郎にお節介な事をされて「バカみたいと」


 ラストはアイちゃんパート。ようやく三代吉がこの何角関係の舞台に引き摺り下ろされます。来週が一つの山でしょう。

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 蛇足:前半部分に顕著だけど、ティルトアップで出てくる比呂美の表情の意外性が気になりました。

*1:対として、天空の食事と比呂美のトマト